モブ山のブログ

私モブ山のブログです。

下心な奴ら

 ソープランド、通称ソープ。これは他の風俗店と比べるとサービスの面が優秀な事もありの「風俗王」と呼ばれているらしい。

 私は友人の西文字おでんと共に向かうことになった。

 これは西文字おでんと言う男の提案である。

 読者諸君にとって西文字おでんという人物を紹介しなくてはならない。彼は私の高校時代からの友人である。ただ少しナンパが好きな事以外は概ね普通の男だろう。
 我々は駅で待ち合わせた後店へと足を運ぶ。私はスーツ姿、おでんは花柄のシャツを着ている。服装こそ対極的ではあるが性欲は同じである。

 「ここが噂の店か」目の前には堂々と店名が書かれた建物が一つ。「あぁ本物の性欲の力見せてやろうぜ」彼女無しの1号、娘持ちの2号は勢いに任せて店に入る。
 受付には売れないバンドマンめいた男が二人並んでいた。パーマの方が時間と女と衣装を聞いてくる。私はバニー服ではないバニー服のような衣装を選んだ。時間は90分で嬢は選べなかった。
 西文字は60分、競泳水着、嬢は選べなかった。
 我々は待合室に案内されたので座して待った。西文字はジョジョの5部を読み、私はテレビから流れる病院のドキュメント番組が痛々しかった為スマホを見つめていた。
 しばらくすると私が受け取った番号札の数字が呼ばれる。

 私はパーマの男に案内されるまま足を運ぶ。のれんを潜った先に一人の女性がいた。彼女こそが私と90分を共にした熊田さんである。熊田さんは少々ぽっちゃり気味だったが概ね許容範囲だった。

 早速私に抱き着き唇を重ねてくる。私はそれに応じる。そうして手をつなぎながら部屋に入った。

 部屋はベッドとシャワー場が半々といった状態で、以前行った秘書なお店と近い感じであった。

 私は熊田さんに促されるまま服を脱ぎ彼女に渡す。

 彼女は受けとった衣類を綺麗に畳む。個人的な意見だが受け取った服をきれいに畳む嬢は家庭的で好きだ。

 私が全裸にタオル一枚という格好になると今度は熊田さんの衣類を脱がす。

 お互いが全裸になるとシャワー場へ向かう。

 そこで所謂スケベ椅子に座る。

 過去に座ったスケベ椅子と比べると高く、お尻がぐらぐらした、座りにくい。

 熊田さんは泡で私の身体を包み、自らの身体をスポンジにする。

 別に汚れが落ちるわけではない。

 だが気持ちが良い。

 洗い終わると熊田さんは私のソレを舐める。

 水気を拭き取ると再び私のソレを舐める。

 所謂二度舐めだ。

 再びベッドの上に座って向き合う。

 彼女は私の身体を舐めながら指でなぞる。くすぐったいのが苦手な為つい大きな笑い声を出してしまった。

 場が止まる。

 私が咳払いをし、行為は再開される。

 ある程度盛り上がると彼女はゴムを手品のように取り出し付ける。準備が完了するとソレを彼女に入れる。所謂バックと呼ばれる体位だ。

 私が腰を動かすと彼女は嘘か真か快楽の声を上げる。

 何回目かわからないが私は絶頂を迎えた。

 ゴム越しとは言え中に出すというのはどこか背徳感が拭えないのは経験不足故だろう。

 快楽の波が止まると引き抜き自分の出したもので膨れたゴムをゴミ箱に捨てる。

 再びゴムを装着すると2回目の行為が始まった。流石に一度達したものを達せさせるものを再び達そうとするのは困難であり、ゆっくり行う。

 しかし時間は有限である。時計は終了が近付いていく事を告げている。熊田さんもそれに気付いたのか腰の動きを激しくする。私もそれに応じて動かす。再び絶頂を迎える。

 行為が終わると身体を再び洗いベッドで並んで横になる。特別スケベな事をするわけもなくただただ会話をする。

 熊田さんは私の肩に顎を乗せる。ベルトーチカ・チルドレンでも似たようなシーンがあった気がした。あっちでは顎が尖っているといった会話があったが彼女の顎はそこまで尖っていなかった。

 アラームが終了を告げ、私は服を着る。

 私の着衣を確認すると熊田さんはメッセージカードを渡してくる。私は内容を見ずにカードケースに入れる。そして部屋を後にする。熊田さんは別れる直前出会った時と同様にハグをしながら再びキスをしてくる。
 私は店を後にした。

 Twitterでは書か無かった後話をするとしよう。

 プレイ終了後私と西文字はファミレスで遅めの夕食を取ることにした。

 西文字はピザを食べながらふと「あの金があったら娘に服を買えたのに」と戯言を呟いた。

 私は冷静に彼を諭すべく「それは勝てる馬券だけ買えば儲かる理論だ」言った。

 しかし私自身そのような考えをしてないかと言うと割としていた。

 二人は言い知れぬ敗北感に襲われていた。

 無論彼女たちが悪いという訳ではない。

 確かにアイドルと比べれば見劣るだろうがムードが成り立てば問題なくなるぐらいには良い容姿ではあったのだ。それに会話も上手と来た。

 加えて言うとボヤキ出した西文字の方は水着のお持ち帰りまでしている始末だ。

 だが、それすらも他の物に換算してしまうと後悔の原因となる。あぁスカディ…。

 そんな後悔の空気を断ち切るように西文字が「ナンパをしよう」と言い出した。

 流石過去に数多くのナンパを実行しただけの事はある。

 一応西文字の名誉のために言っておくと彼は過去にできた彼女の誰にもモノを入れた事がないらしい。

 これは断じて彼の惚気話と別れ話を数度聞かされたり、スケベシティ降下を娘を迎え入れる為に断れた事に対する鬱憤晴らしの為の暴露ではない。
 そのため次回はナンパレポートになるかもしれない。

 もしくは女性的な要素0の旅レポになるかもしれない。

 どうなるかは大体私の気分次第だろう。