モブ山のブログ

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著 モブ山

イラスト 西文字

明日から休みな為羽目を外そうとする夜の街中。
黄色が目立つビルの前で私と西文字おでんは待ち合わせをした。
時間は7時を回っておりこの街の就寝時間も近い。
何故こんな時間に男二人で集まったのか。
鮫映画を夜通しみるわけでもナンパをする為でもない。
理由は一つ。
相席屋である。
相席屋とは文字通り入店した男女が相席する店である。
料金は女性は無料で男性だけが払うシステムだ。

我々は相席屋があると言われるビルに入るとエレベーターに乗る。
扉が開くとそこはこの街とは違う世界が展開されていた。
店員は男女問わず美形が多く、加えて愛想も良いと来た。
少し暗い感じでありながらも金色のライトが僅かに照らす雰囲気がおしゃれだ。
街がメタルマンならここはアイアンマンだろう。
同じ街内とは思えない。
我々は店の雰囲気に推されながらも説明を受ける。
女性二組の席に案内されて一緒に酒やご飯を楽しむ。
一定時間が経つか誰かが席の変更を申請した場合において席の交換が行われる。
我々は飲み物を選び席へと案内される。
最初の提供以降はセルフサービスとなるようだ。

我々はこの日3組の女性6人と出会った。
女性の容姿に関しては私ではなく西文字の主観に頼る形となっている。
理由としては私自身の評価で女性の容姿を批判しかねない為女性経験豊富な彼に任せたのだ。
酔っていてうる覚えになったから聞いたわけでは断じてない。
本音を言うと両方である。
白状すればこの日何を話したかをはっきり覚えていない。
そのためこれはうろ覚えの記録となる。

 

  • 一組目

ミソジー
席に着くと概ね私と西文字の予想を悪い形で裏切った。
我々は僅かな経験ではあるが10歳ぐらいの年齢差は大した問題ではないという結論に至っていた。
しかし我々が今まで会っていたのは大分優秀な方だったのであろうという現実があった。
そもそも店にいる女性と比較するのが失礼ではあるが、有りか無しかで聞かれれば後者である。
一人目(通称ボブ)
鷲鼻と不健康的に茶色肌が特徴的な女性である。
服装はパーティでも行くような印象を持つものである。

二人目(通称重2)
肉体は外敵からの攻撃を想定しているためか厚い装甲に覆われている女性である。
加えて重装甲故の低廃熱性を避けるべく放熱用の髪を長めに装備している。
無論エネルギー消費も高く供給の手を止めることはない。
頭部パーツに関しては水中戦も想定しているためか魚のようなツインアイを備えている。

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↑実物より-10歳である。

 

ボブと重二を見た私は早速帰宅したい意思が出てきた。
しかしそこはポーカーフェイスの私、表には出さない。
店員の兄ちゃんが突然現れると音頭を取るから乾杯をしろという。
我々はそれぞれのジョッキを持ち乾杯の儀を行った。
女性との相席だと言うのに何故だろう不思議と心が躍らない。
私は取りあえず話題を作ろうと自己紹介を行う事にした。
だが、まぁそんな面白い話題のある人物ではない私だ名前と職業を答えて終わる。
その後も重2、ボブ、西文字の順番で行われたが、全員つまらない人間故に盛り上がりもなく流れる。
取りあえず「二人ともおしゃれで、この街ぽくないですね」と言っておいた。
自己紹介も終わり誰かが場の空気を持たせる為にと口を開く。
ボブと重2は友人らしくよく一緒に遊んでいるらしい。
何故か映画の話になったので映画を少々嗜んでいた私も話題へと乗っかる。
そうすると好きな映画はと聞かれたものだから困ってしまう。
世の中には無数の映画がありそのどれもに製作者の熱意が籠っており優劣をつけるなど到底不可能だ。
だから私はシャークネードが面白いと宣言した。
その時の反応としては就職活動時に好きな映画と聞かれて答えなかった事が正解であることを示していた。
聞いてしまった手前話を繋げようとボブが詳細を聞いてくる。ボブのくせに良い奴だな。
素直に鮫のトルネードが迫ってくる映画だと答える。
私の説明を理解できるほどの知能を持ち合わせてない奴らはスマホを取り出し調べ出す。
PVを見つけたらしく見始める。
それは理解できないものを見た人間の反応であったが無理もないだろう。
そこから話題は流れて重2がアニメが好きだと言い出したので何が好きかと聞くと私の知らないタイトルだった。
西文字は見ていたらしく重2と西文字が話し出す。
検索してみるとバナナだの魚だの出てきたので恐らく隠語であろう事が想像できる。
後重2がアニメの話題になってから微妙に早口になっていた。
私は話題に置いて行かれているのを良いことにゆっくりしていると好きなアニメは何かと聞かれた。
装甲の文字を喉の奥に引っ込めて機動戦士の名を挙げた。
冷静な判断である。
そうこうしていると席を交代することになっていたので私たちはジョッキを持って席を後にする。

  • 二組目

チュロス
ジョッキを持って向かうとそこには池袋が庭というプロフィールが似合いそうな二人組がいた。
まぁ先ほどの二人よりかは店に来た価値を見出せるだろうと席についた。

一人目(1号)
顔が平らでまるでまな板娘の胸のようである。
髪はセミロング。

二人目(2号)
大体同じスペック。
少し可愛いらしい。

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↑特徴だけ書くと意外と姉妹ぽい

 

再び店員の兄ちゃんが乾杯の音頭を取るべく現れる。
こいつはミスターうるちか。
乾杯をすると今度は自然と自己紹介を行う流れになった。
先程同様記憶に残る物が無かったのか何を話したのか思い出せない。
取りあえず「二人ともおしゃれで、この街ぽくないですね」と言っておいた。
私は真先に彼女らの手前に置かれているアイスが目に入った。
どうやらアイスがあるらしい。
私たちは適当に会話を行う事にした。
ある程度盛り上がったのを見計らい私はアイスを取りに行くことにした。
アイスの機械を発見したのでカップを下に置きスイッチを入れる。
反応がない。
再びスイッチを押す。
反応がない。
故障でもしているのではないだろうか。
そう疑うと説明が書いてあるではないか親切である。
どうやら横に置いてある冷凍庫(?)の中から好きな味を選べるらしい。
スタミナ太郎を感じる。
私はクリームと書かれた容器を取る。
容器の蓋を取り機械にセット。
カップを下に置きスイッチを押す。
するとアイスが出てくるではないか。
私は満足した様子で席に戻る。
どうやら漫画の話題で盛り上がっていたらしい。
私にはわからないタイトルであった。
西文字の奴は変に話の引き出しが多い。
私はアイスを食べながら聞く。

すると再び映画の話題になるではないか。
私は二の舞を避けるべくコマンドーの事でも話そうとする。
しかし西文字が唐突にシャークと呟きだす。
自分が夜通しみるから持ってこいと言って3の途中で寝た男の癖に偉そうな奴だ。
私はシャークネードが面白い事を伝えた。
反応としては一組目と概ね同じであった。
だが先ほどと違いフォローの精神で最近見た映画の話題を振られた。
アニメを見ているらしいのでペンギンとおっぱいが偉大な映画を挙げておいた。
席を離れる時に連絡先の交換を提案された。
横にいる西文字はバッテリーが無いだのカマトトぶったので私が応じる事にした。
恐らく西文字狙いだっただろうに可哀想な奴である。
我々はジョッキを持ち次のテーブルへと向かう。
西文字の足取りが少し怪しかった。

 

三組目
目でボールが追える。
恐らく容姿的な意味で言えば最も良いのではなかろうか。
ミスターうるちが登場にも慣れた我々は乾杯の音頭に乗り乾杯を行った。

一人目(眼鏡)
もじゃもじゃした髪が特徴。
スポーツマンで眼鏡をかけている。鼻が大きい。

二人目(リュウ)
今回出会った女性の中で一番可愛い。
サイドでおさげ。
特徴が無い、ジムカスタムのような女。

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↑多分西文字的にはリュウが好みだったのだろう

 

こちらも自然と自己紹介の流れになったので代わる代わる行った。
素直な感想として「二人ともおしゃれで、この街ぽくないですね」と言っておいた。
その通りらしく二人とも普段は寄らないそうだ。
二人とも高校時代からの友人らしい。
東京には上京してきたらしく、素直にいい関係だと思った。
二人はスポーツをやっていたらしい。
目でボールが追えるのは才能ではないだろうか。
私以外の目でボールが追える三人がスポーツの話題で華をさかせるので隅っこでボーとしていた。
しばらくすると帰るらしく二人は席を立った。
残された私と西文字はしばらくして帰る事にした。

エレベーターに乗りながら、我々は不思議とモヤモヤとした気持ちが湧いてきていた。
充電が無い筈のスマホを眺めながら西文字が唐突に「普通に飲んだ方が楽しい」と呟き気持ちが明確化した。
ラーメンを食べ終えて駅へと向かう道中、西文字に会話能力に関する説教を受けた。
心に留めようとしたが西文字がカップルを見ながら「蹴りたい」と呟いたので忘れる事にした。

どうやら彼はリフレ嬢の誕生日を祝うと告げ去った。
私も後日同じ店に行ったのはまた別の話である。


店の感想としては女性の方はタダ飯を食べたいという部分が大きい。
恐らくこのような冴えない街の相席屋に行くのもお持ち帰り対策なのでは無いだろうかと推察する。
加えて男性側が払う値段もそこまで高くない為興味がある方行ってみると良いかもしれない。
正直自分の容姿等とかは気にしなくても良いだろう。
ただ行くとした場合は二人組で行った方が良いだろう。

 

 

以下、今回イラストを描いた西文字より

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